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いっちょまえにバイブル (九鬼周造著 : 講談社学術文庫)

ついこの間、テレビのバラエティー番組でやってたのですが、日頃から、厳しい競争や死と
背中合わせほどの危険に晒されながら過ごしている男性というのは、女性を強烈に惹きつける
フェロモン物質を、肌から吹き出してるんだそうです。その放送では、スタントマンを職としている
男性が登場してましたが、ゲストのベッキーやガッキーが、その男性の胸元に鼻を寄せて、興奮
し騒いでおりました。(ま、そこはテレビなのですが)

この物質、男性の嗅覚には作用しないんだそうです。

で、この「いきの構造」という本。
「口臭のメカニズムと対策を、徹底的に‥」、という本ではなく、この場合の、“いき”は「粋」の
ことです。私は衣料関係の勤めを長くやっていますが、同業者の間でこのマイナーな書物を読んだ
方が思いの外たくさんいる事を後で知って、驚き、かつ、なるほどと納得したものです。

「んもぅ、だんなはんたら、いきなお方やわぁ〜」とか、

「お、これはこれはいきな計らい、ありがてぇ」、などと、

よく使う(使わない)この”いき”、そもそもどんな概念やの?というのを、この書は興味深く書き
連ねてるのでありやす。
色々な角度からの話が出て来て、おもろいのです。
“いき”の概念と、いわゆる「エロ」とは切っても切り離せない。
ふんふん、なるほど。
また、著者が考察する、“いき”の3要素が、「媚態」、「諦め」、そして「意気地」だそうです。
3つ目の、「意気地」というのは、その昔「江戸の花」と誇りにされた、命をも惜しまない町火消し、
寒中でも白足袋はだしの鳶者、に代表される「怖い物知らず」の心持ちのこと。なんだか、冒頭の
スタントマンのフェロモンと一致しません?おぅ、科学と古代文化のクロスオーバーや!

あぶない男がモテるのは今も昔も変わらないちゅーことやね。

初刊が70年前の本なので、言い回しや文体の古さに最初は戸惑いますが、興味のある方だったらすぐ馴れて、スラスラ進めるはずです。建築、写真、デザイン、など芸術系に興味ある方には絶対おもろー。
特にファッション、毎シーズンごとにこっぱずかしい
「なんやかんや言っても、今年はベージュ」、「とどめは、上品ネイビー」、という煽り文句。
ああいう流行色のからくりなんかも、目からウロコに分かるかもです。



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